裏書手形と同義の「廻し手形」について解説


「廻し」、また「廻し手形」とは

ここでは、手形で言うところの「廻し」、また「廻し手形」について解説しています。併せて「融通手形」という不正な手形についても触れています。興味のある方は読み進めてみて下さい。

 

 

廻し手形とは裏書手形のこと

 

「廻し手形」とは受け取った手形で支払いを済ませることです。なぜそんな面倒くさいことをするのかと言うと、手形は市場流通性のある債権だからです。なお、廻しとは手形を譲渡する側が使いますが、廻しを受け取る側なら「渡り手形」と言います。

 

 

「廻し手形」を別の言い方にすると「裏書手形」となります。「廻し」とは裏書のことなのです。

 

 

注意しなければいけない「廻し(裏書)手形」

 

廻しは裏書ですから、「裏書手形」でよく言われる注意事項を幾つか挙げておきましょう。

 

 

【有害的記載事項のある手形】

手形の記載事項には「絶対的記載事項」「任意的記載事項」「有害的記載事項」があります。それぞれ注意しなければならないわけですが、とくに「有害的記載事項」は、その記載があれば手形自体が無効になリますから注意しなければなりません。

 

 

問題となる「有害的記載事項」の例をあげると「売買の目的物の到着と引替えに支払う」などのように、支払に条件を設ける文言があるものです。このような記述ある手形は、はじめから詐欺を目的で書かれたものが多いので注意して下さい。

 

 

【裏書が不連続の手形】

これは知っている方も多いと思います。手形は裏書によって譲渡されますが、かなず「裏書の連続」(当初の受取人から最終所持人に到るまで裏書きが途切れることなく続いていること)が必要要件となります。

 

 

しかしこれが記載ミスなどで、「裏書の不連続」が見つかれば、手形の最終所持者は支払いを受けられません。手形を廻しで受け取るときは「裏書の連続」を確認しなければなりません。

 

 

【支払いサイトが長過ぎる手形】

サイトが異常に長い手形がありますが、手形としては不渡りの可能性が高いことで受け取らない場合もあります。サイトが210日後のものを「台風手形」、10ヶ月後のものを「お産手形」と言いますが、常識的に言って、120日を超える支払いサイトは注意して下さい。

 

 

なお、廻し自体が嫌われることは知っているでしょうか。手形の利用では、意外なことに、手形を譲渡することも良くなく思う方もいます。理由はやはり「不渡りリスク」です。

 

 

個人的にも、裏書で支払にまわす意味が、どうも解せません。だから、手形を受け取るよりなら、ファクタリングなどが良いと思ってしまうわけです。

 

 

お金を借りるために振出す融通手形

 

また、手形には「融通手形」と言うものもあります。「融通手形」というのは、空手形(からてがた)を振出して、手形割引で資金調達する方法です。

 

 

たとえば、むかしから経営者同士が仲が良いA社とB社があったとしましょう。そして、A社とB社は経営もうまく回って、ともに順調だったのですが、最近の不景気からか、B社は商売に頓挫してしまいます。そしてついに、銀行からも融資が受けられない状況に陥ってしまいました。

 

 

そこで、B社はA社に「融通手形」を振出してもらい、手形を受け取り、それを銀行で割引いてもらい資金を工面していたわけです。ただし、B社はそう簡単にはA社に返すべき資金をつくることができず、融通手形を2度、3度振出してもらいます。そしてついに首が回らなくなり、会社も倒産に追い込まれてしまいます。

 

 

まあ、これはたとえ話ではありますが、同じような事件は今も頻繁におこっているようです。もちろん銀行も「融通手形」を見破る技術は年々銀行サイドでも備えているため、ピーク時よりは減少しています。しかしいまも市場に「融通手形」がどこかで流通しているのだと考えると空恐ろしくなります。

 

 

管理面でもファクタリングのほうが扱いやすい

 

「廻し手形」は「融通手形」とは違い、不正なものではありませんが、手形はひとつ使い方を間違えると、ひとつの会社を簡単に倒産にまで追い込んでしまいます。

 

 

ファクタリングも資金調達につながる債権ですから、使い方を誤れば大変な事件を引き起こすものですが、管理面では手形ほど問題は少ないと思います。ファクタリングがより浸透することを、私個人は願うばかりです。

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