「約束手形」と「手形割引」:よく知られていない疑問を徹底解説!


手形割引とファクタリングについて

ここでは、もう何度もこのサイトで登場している手形割引についてまとめてみました。あらためて、手形と言う物を考えてみると、これに良い印象を持つ方は、そう多くないと個人的には感じます。ですから、文章のまとめ方も、手形に対してややネガティブに進めてしまったきらいもあります。

 

 

ただ、手形と言う難儀なものがあったから、つぎの新しいものに期待を抱くのが人間です。それがファクタリングや一括支払信託だったりするわけですが、皆様はどう感じていらっしゃるでしょうか。

 

 

「約束手形」は支払い可能日を遅らせるために登場したもの

 

ここで説明する手形は「約束手形」になります。「約束手形」は将来の定まった期日に支払いを約束した文書です。そもそも「約束手形」が出来た理由は支払いを遅らせるためです。大雑把な基準は最長でも120日と言われていますが、もっと長いものもあります。

 

 

支払期日が長過ぎる約束手形は、ただでも延ばす理由を知りたくもなります。ただ、手形は延ばす期間にも利息はつきませんから、少なくとも支払いは延期だけはしないことです(約束手形は支払い延期も許されています)。

 

 

銀行の手形割引は、じつは融資と変わらない

 

本題にはいる前に、手形割引をしてもらう金融機関はどこにすれば良いのか分からない方もいると思います。一応、ノンバンクの手形割引業者を選ぶということも一理あるのですが、結論から言うと、自分のメインバンクを使うのが、いろいろな意味で賢明だと思います。

 

 

ただ、その場合は、つぎに説明することを理解しておかなければなりません。それは、割引人(手形を割引いた金融機関)を銀行とした場合、手形割引は融資だと言うことです。

 

 

手形割引は割引依頼人に交付する融資方法の一種

 

ちなみにファクタリングは、融資ではありません。ファクタリングは売掛債権を譲渡したことで、ファクターが代金を先に支払ってくれたのです。ところが手形割引は、満期前の手形を銀行へ裏書譲渡し、利息や手数料を差し引いた金額を割引依頼人(手形割引を依頼した者)に貸付ているわけです。

 

 

この場合、銀行は定期預金を担保にするのが一般的です。担保提供できる資産がない場合は、もう一度もとに戻って、割引人をノンバンクの業者に変更することも検討しなければならないでしょう。

 

 

ノンバンク業者を割引人に据えた場合は、担保も不要ですし、与信審査も手形振出人の信用状況を総合的に判断し、手形割引の可否を決めます(このあたりはファクタリングと似ています)。ノンバンク業者を割引人にするのも一理あると言ったのは、このようなメリットが多く揃っているからです。

 

 

資金繰りに余裕があるら手形割引をせず満期まで待つ

 

銀行を割引人とした場合は、与信審査は貸付審査と同じように(手形の振出人ではなく)割引依頼人に向けられます。つまり、振出人が満期に残高不足をおこしたり支払不能となっても、割引依頼人の担保がとれれば買い戻しが効くと言うことです。

 

 

また、AからBと言う会社に手形を裏書譲渡することは、日本の商習慣では当たり前にあることですが、手形を振出した会社が満期決済前に破綻した場合、B社に裏書譲渡した後も、A社は決済代金を肩代わりしなくてはならないのです。

 

 

整理しますと、ファクタリングは売掛先が信用リスクに陥っても納品元の会社は基本的に非遡及なのですが、手形割引の場合は貸付であるため、割引依頼人は一度手にした割引手形を買い戻す義務があリます。また、裏書譲渡後もその義務は残りますので注意して下さい。

 

 

つまりは、資金繰りに余裕があるなら、無理して手形割引を使うなと言うことです。

 

 

手形のつぎに来るものに期待したい!

 

こうしてみると、手形の何が良くて、これまで使われてきたのかよく分からなくなってきますが、約束手形のメリットとは、結局振出人のメリットが大きく、振出人を擁護できることから商習慣の中で長生きできたのです(不渡りを出すとその処分はきついけれど…)。

 

 

また手形は紛失・盗難リスクも大きく、非常に扱い難い代物です。これからファクタリングと「でんさい」(電子記録債権)の普及がさらに進めば、手書きの手形はそのうちなくなるかも知れません。個人的には早くそうなること望んでいます。

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